2014年6月24日火曜日

成績評価の方法と難易度

 試験が近づいてくる。
 受講生にとっては、その授業ではどのように成績表するのかが気になるところであろう。
 レポートなのか試験なのか、試験ならば何の持込が認められるのか……。

 言うまでもなく、試験は、まじめに予習をした上で、まじめに授業を受けて、まじめに復習を欠かさず、まじめに試験準備をして臨むのが正攻法である。そして、それが一番確実である。

 しかしながら、こんなブログエントリーを読んでいる学生さんは、多分、予習・授業・復習の段階は既に取り返しのつかない状態になっていると思われる。挽回の機会は「試験準備」しか残されていない、という人が、本エントリーの対象である。

 私は、学生時代、決して「マジメ」な学生ではなかった。授業選択の基準は、「単位取得がどれだけ楽か」がメインに据えられていた。そういう私が言うことだから、教員の立場からのものではあっても、ある程度は「役に立つ」ンじゃないだろうか。
 なお、私が学生の頃よりも厳密に出席が重視されるようになってきている。学則上は、授業の三分の一以上を欠席すると受験資格を失うことになっている。この規則を厳密に適用されたとしても文句は言えないので、その辺は弁えておかねばならない。

 以下、試験のタイプ別に見ていくことにしよう。配列は、単位取得が難しい順である。



無試験

サイアクである。
 特段に試験が実施されないということは、普段の授業(出席なのか、発表内容なのか、小テストなのか、その辺は分からないにしても)だけで評定が決まるということである。授業で挽回する機会が既に失われている読者諸君の多くは、単位取得を諦めることになろう。

 もっとも、裏技が無いわけでもない。
 担当教員のところに行って、特別の課題を出してもらうなどできないかと頼み込むのである(今日日、この手法は公平性の面で問題があるなどとされ、その機会がかなり限定されてきている)。
 頼み込む際には、自分にとってその授業の単位がいかに重要であるかを切々と語る、だけでは不十分であろう。それでは自分の都合を担当者に押しつけているだけだからだ。
 欠席の非を詫びた上で、その授業が自分にとって以下に役立つ筈であったか、その機会が失われたことはいかに自分にとって損失であったかを説明するのである。ここでのポイントは、①その授業が素晴らしいものであり、②自分がその素晴らしさをいかに理解しているか、を授業担当者に伝えることにある。授業担当者は、その授業のテーマや内容に関して幾許か以上の自負を持っている。その自負心をくすぐるのである。授業担当者にしても、卑屈に「おめぐみ」を求めてくる者に対応することよりも、授業テーマに正面から対峙する者に対応することの方が心的抵抗が少ない。否、後者に対しては積極的に対応すべきだとすら感じるものである。

筆記試験(すべて持ち込み可)

かなりキビシイ。
 何でも持ち込んでよいということは、大抵の場合、「持ち込んだぐらいではどうしようも無い」ということでもあるからだ。
 何をどれだけ持ち込んで良いとはいっても、実際の試験時間中に参照できる資料の数はたかが知れている。持ち込む資料は厳選しなくてはならないし、その内容を試験前に押さえておくことが重要となる。
 なお、この試験形式の場合、授業中に試験問題が開示されていることがままある。授業に出席していた人にコンタクトを取り、試験問題を把握しておくことは大前提となる。

レポート

けっこうキツい。
 試験場での時間を決めての試験とは異なり、比較的時間が豊富に取れる。ということは、かなりの時間をかけることが期待されているということだからだ。
 当然ながら、ネットや本に書かれていることをそのまま引き写すだけではマズい。むしろ、却って心証を悪くしてしまう可能性が高い。大抵の場合は、授業担当者独自の見解やら切り口やらが授業で語られている筈なので、それを授業を受けていた人たちから聞き出すことが重要となる。

筆記試験(持込不可)

可能性が残されている。
 何も持ち込めないということは、全てを頭の中に入れておかなくてはならないということである。しかし、全ての授業に出席して熱心に聞いていた学生であっても、その一言一句を記憶に刻み込むことは不可能である。
 ということは、記憶できる程度のことしか記憶しなくてよいのである。
 授業のポイントが那辺に置かれていたやを、出席者から確認すること。
 この場合、個別の次講を丸暗記するよりも、授業がどのようなストーリーに沿って展開したかを確認しておく方が役立つ。数字や名称の些細な違いはあまり重視されない。つまり、そういう細かいところの暗記に、あまり精力を注ぐ必要が無いということでもある。

筆記試験(自筆ノートのみ持ち込み可)

かなり単位を取れる可能性が高い。
 自筆のノートしか持ち込めないということは、そのノートがあれば何とかなるということである。
 授業に出席していた人からノートを借り、必死で写そう。
 その際、ノートはなるべくゆったりと用いるのがよい。ギッチリと詰め込んで書くと、視認性が悪く、短い試験時間に目的の場所を見つけるのが難しくなる。また、文字は、丁寧に、ちょっと大きめに書くのがよい。見慣れない単語や漢字が使われていることが多いので、間違わないようにするためだ。自筆ノートのみとはいえ、持込が許可された試験での誤字は、採点者の心証をかなり悪くする。


0 件のコメント:

コメントを投稿