大学博物館は、今となってはさほど珍しいものではない。現在オープンしている大学博物館は、京都市内だけでも二桁になった。→京都・大学ミュージアム連携(2014/06/08現在リニューアル中)
それでも、京都では2番目のオープンである(1番目は京都大学総合博物館)。大学博物館というものの教育的効果に大谷大学が早くから目をつけていたことが分かる。
そんな建前はともかくとして、大谷大学の学生としては、これをどう活用していけば良いだろうか。
とにかく、見に行こう!
興味が無いからこそ、見に行こう!
そうは言うものの、この2つの分野に興味津々という学生さんは多くはないであろう。説くに「文書」などというジャンルは、他の博物館でも観覧者が素通りしがちなジャンルだ。
しかし、大谷大学はこの2つの分野に大きな価値を認めているのである。ならば、大谷大学にいる以上、これらの分野について自分自身も幾許かの意見を持つようになっておかないとソンである。
そもそも、大谷大学だって、「ウチの学生さんならば、仏教や文書に目を輝かせるはずだ」などという幻想は抱いていないだろう。しかし、「教育を受ける」ということが「いかなるものかは判然としないもののより良き自分への投企」の一環であるならば、自分が興味を持てない世界(しかし一般にはその価値がそれなりに認められている世界)に触れておくのは、いま受けている教育の価値と効果を高めるのに、少なからず役立つはずである。
大学に入ったことでなにがしかの変化を獲たいと思っている人は、興味が持てない博物館展示を積極的に見に行くべきである。何たって無料なんだから。
見たからといって興味を持つ必要は無い
今の学生さんは、影響を受けることに臆病な人が多いように思う。その原因についてはいくつか考えられるが、ここではひとまず措く。
だが、影響を受けることは、洗脳されることでもなければ、肯定的に捉えることでもない。興味がある世界以外の世界をどれだけ広く知っているかによって、あなたが興味を持っている世界の深さが決まる。自分の世界をより深いモノにしようとするならば、興味が無い世界に気軽に触れられる機会を逃すのはもったいない。
「こんなオモシロくなさそうなものに興味を持つ人がいるんだなぁ」と思いながら眺めよう。
コマメに見に行こう!
大谷大学の博物館は、展示室が小さい。実質1室しかない。5分あれば全部を見ることだってできる。
「大きい」「豊富」といったことが価値が高いとするようなバブル的発想からは、谷大博物館の価値は低いと思うかも知れない。
だが、5分で全部見終われるからこそ、さほど興味を持てないテーマでも見に行くことができるのだ。見に行って疲れてしまうような展観には、そう何度も通おうと思えない。でも、すぐに見終われるものならば、見に行くハードルはぐっと下がるはずだ。
大谷大学博物館は、多くの授業が行われる1号館に近い響流館にある。ならば、授業のあい間、10分の休み時間の間に見に行ったとしてもまだ余裕がある。トイレにだって行けるだろう。
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